歌話つれづれ その三(梶原治郎先生)

わざわざ例を引くまでもなく、短歌に限らず古今の秀作には作者独自の「発見」があります。そこにはユニークな「切り口」が見えます。それは作者の感性の証なのです。彼はその一首を成すために生まれてきた、などと言われた名作が色々な書物の歴史にもありますが、そこまでとは言わなくとも、結論は「感性を磨く」ことなのだと思います。

秀作にたくさん触れていい作品に憧れて、小説や音楽、絵画、古典芸能などの芸術分野をはじめ、生活文化なども含めてあらゆるところに興味をもって、それぞれのすばらしいことを楽しく吸収してゆくことは、そのものが芸術生活ですし、私たちの目指しているところでもあると思うのです。

娯楽小説作家:藤本英明 (大空まえる・明日香英麿・藤本楠庭)

絵本・探偵小説・時代小説・随筆・歌集・アダルト小説などを執筆しております。

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