とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)

煙はく汽車とみゆらむ子があそぶ一ひらの紙今は紙にあらず

                  水町京子


みゆらむ、とは難しい言い方ですが、見ているだろう、ぐらいでいいのでしょうか。

紙で汽車の形をつくっているのでしょうか、それとも一枚の紙のままなのでしょうか、いずれにいたしましても、もう紙は子供にとっては紙のままではないのでしょうね。

それはまさに汽車そのものなのでしょう。

一心に遊ぶ子供の姿。

やさしく見守る母親の愛情でしょうか・・・・・。

京子さんは、生後五十日の赤ん坊をもらい児にして育てたのだそうです。

娯楽小説作家:藤本英明 (大空まえる・明日香英麿・藤本楠庭)

絵本・探偵小説・時代小説・随筆・歌集・アダルト小説などを執筆しております。

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