先生の鑑賞を参考にさせて頂いての鑑賞

うす赤み夕日なぎさに流れゐつうらさびしきに舟着きにけり

             歌集「朝の歌」

              若山牧水



   先生の鑑賞

うらさびしい海(湖かもしれませんが)の波打ちぎわに、ほんのりと赤みをおびて夕日が流れていた。

そのほのかな色の中を静かに音もなく一そうの、たぶん小舟が着いたというのでしょう。

何と静かな美しさでしょうか。

吸い込まれるような夢幻の感覚の中にひたらされるのを覚えます。

なにか泰西名画でも見るような感じになる美しい歌だと言えましょう。

 牧水の作品からは、歌ごころに乗って美しくうたいだされた言葉というものを感じるように思います。



   僕なりの鑑賞

渚に夕陽が差している・・・・・。

静まり返ったところに・・・・・。

いっそうの小舟が着いた・・・・・。

娯楽小説作家:藤本英明 (大空まえる・明日香英麿・藤本楠庭)

絵本・探偵小説・時代小説・随筆・歌集・アダルト小説などを執筆しております。

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