先生の鑑賞を参考にさせて頂いての鑑賞

天高く秋の風ふき濠の土手吾れに離れて曼珠沙華赤し

           古泉千樫



   先生の鑑賞

「天高く秋の風ふき」というのは、あらぶるほど吹いている風のことではないと思います。

(中略)

 そういう秋日和のもと、濠の土手に咲いている曼珠沙華の花は、見ている自分からはある距離を持っているわけです。

自分からの距離をおいてかたまり咲いているひがん花の色が、まことにあかあかと燃えるように見える、というのですが、「吾れに離れて曼珠沙華赤し」という表現は、ありのままを述べてあるだけに、いよいよ心にくいまでの美しい写生になっていると思います。



   僕なりの鑑賞

秋晴れの風・・・・・。

濠の土手に列をなして咲いている曼珠沙華・・・・・。

その少し離れて咲いている花の赤さが目に染みる・・・・・。

娯楽小説作家:藤本英明 (大空まえる・明日香英麿・藤本楠庭)

絵本・探偵小説・時代小説・随筆・歌集・アダルト小説などを執筆しております。

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