とぼしい情操なれど(僕なりの鑑賞)

赤茄子の腐れてゐたるところより幾程もなき歩みなりけり

                 斎藤茂吉



赤茄子の収穫は、真夏を避けて春から初夏にかけてと秋に行われるそうですが、ひょっとしたら、春に収穫されなかったままに残っている茄子が、真夏の照り付ける強い日差しを受けて腐っているのでしょうか、それを見ながら歩いていて、そこからほとんど進んでいないほどの歩みということなのか、とすれば御年のせいか、あるいは病み上がりなのか、などと思われますが、いかがなんでしょうか・・・・・。

娯楽小説作家:藤本英明 (大空まえる・明日香英麿・藤本楠庭)

絵本・探偵小説・時代小説・随筆・歌集・アダルト小説などを執筆しております。

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