先生の鑑賞を参考にさせて頂いての鑑賞

桑畑の畝間(うねま)に秋の陽は照りてかそけきかもよ虫のなくこゑ

               結城哀草果



   先生の鑑賞

朝から晴れていたその日は、桑畑の桑の葉にもやわらかい日射しをおとして、気持ちよく照っていたことでしょう。

そしてその桑の葉のしげみを隙(す)いて、畑の畝間にも暖かく日の光を注いでいたのでしょう。

 そこに秋虫のなく声がかぼそくとぎれとぎれにきこえるのです。

作者の歌心はその虫のこえのかそけさにいみじくも動くのです。

農作業の忙しさはげしさを慰められるように、しばしはその手をやすめて耳を傾けたことでしょう。

そのときの気持ちがよくわかるような気がいたします。



   僕なりの鑑賞

桑畑に秋の陽が照っている・・・・・。

そして何とかすかなことか・・・・・。

秋虫の声がしている・・・・・。


娯楽小説作家:藤本英明 (大空まえる・明日香英麿・藤本楠庭)

絵本・探偵小説・時代小説・随筆・歌集・アダルト小説などを執筆しております。

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