先生の鑑賞を参考にさせて頂いての鑑賞
すがすがし野山見放(さ)くるわが前を朝の礼して村人ゆきぬ
岡野直七郎
先生の鑑賞
この歌は服部忠志の家をたずねたときのものですが、顔見知りというほどのこともない人に対してでも、朝の挨拶をして通って行く村の人の人情に、都会には薄い人の心の温かさをとおとく感じ、美しい自然の姿がそのまま汚れなく息づいている農山村の、全体としての親しさや懐かしさを表現していると思います。
きっと作者は、すがすがしい田舎のたたずまいと、醇厚(じゅんこう)な人情に触れて、心洗われるような思いになったであろうことがうかがえます。
「わが前を朝の礼して村人ゆきぬ」とだけ言って他に何も細かい描写などをまじえることなく表現してあるにもかかわらず、村人の腰のかがめ方までが浮かんでくるように受け取れるところは、流暢な朗誦的な歌のしらべに、おのずから内包される味わいと言うべきでしょう。
僕なりの鑑賞
清らかな朝の野山・・・・・。
村人は・・・・・。
気さくに挨拶をしながら・・・・・。
私の前を通って行く・・・・・。
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