先生の鑑賞を参考にさせて頂いての鑑賞
山荘の倉のあたりの落葉よりすくなく残る春のしら雪
与謝野晶子
先生の鑑賞
春のあわ雪が、折からの暖かさのために、もうほとんど溶けかかっています。
山の家の倉と言うのですから、たぶん家裏のひっそりとしたところでしょう。
あたりの木々が冬を越すためにふるい落とした枯葉が散り敷いている庭土に、その落葉のかさほどにも見えずわずかばかりの雪がところどころに残っているのです。
その溶けかかった残雪に、作者は言い難いあわれを感じているのが偲ばれます。
あるいはその残雪を、生き物の命のついのいぶきであるかのように淋しんでいるかとさえ思われます。
雪が冬の命であるならば、浅い春の気配にわずかに溶け残っているその命をそこに見たかもしれません。
下の句あたりに、このようなことまで思わせるようなしらべがあるのを感じます。
僕なりの鑑賞
山荘の日陰になっているあたりに散り積もっている落ち葉・・・・・。
早春の残雪は・・・・・。
もう・・・・・。
その落ち葉よりも少ない・・・・・。
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